米国ワイオミング州で高校生に日本語教えています

花見さやか(はなみ・さやか)
J-LEAPプログラム 第1期生 ケリーウォルシュ高校日本語指導助手


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「ワイオミング州で何をしているの?」 私がワイオミング州に住んでいると言うと、たいていの人から同じようなリアクションが返ってきます。「日本語を教えているのよ」と私が答えると、「ワイオミングに日本語を勉強したい学生がいるの?」と、さらに続くのです。私の答えはもちろん「Yes!」です。

私は福島県出身の花見さやかです。現在ワイオミング州キャスパー地区にあるKelly Walsh High SchoolでKaoru Slotsve先生の日本語ティーチングアシスタントをしています。今学期は3クラス(J1, J3, J4)、約50名を担当しています。私の勤務先の高校では、日本語授業の固定枠があるので、担当している生徒に毎日会えます。そのおかげで、生徒とも親しいお付き合いができています。

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授業は1クラス90分ですが、これは授業を受ける生徒にとっても授業をする先生にとってもかなり長い時間です。とりわけ、生徒の集中力をいかに持続させるかが一番の問題です。Jポップを歌ったり、グループ対抗のクイズをしたり、絵を描いたり、ミニドラマを演じたりと、体を使ってのアクティビティを取り入れたりして工夫をこらしています。

90分という授業時間は長いように感じますが、学期中は大きなプロジェクトに取り組んだりもします。前学期には、「弁当」について学びました。「弁当」について調べた後、そこで得た知識を活かして栄養バランスや色のバランスを考えたり、日本文化にちなんでかわいく仕上げるなどして、生徒たちは実際にお弁当を作りました。それ以来、学校のカフェテリアは利用せずに、オリジナルのお弁当を学校に持ってくる生徒もいます。 もうご存知だとは思いますが、昨年3月11日に大地震と津波が日本に襲いかかりました。そのため、日本を訪れる海外からの観光客の数は大幅に減少しました。私はこのことについてとても胸を痛めています。なぜなら、日本、特に東北地方は本当に美しいところだからです。日本語ティーチングアシスタントとして私ができることといえば、日本に関する正確な情報を伝えることだと思います。二ヵ月後には地震が発生してからちょうど1年になりますが、被災地が復興するにはまだまだ時間が必要です。生徒たちには、日本が引き続き海外からの支援を必要としていることを伝えていきたいと思います。

私の勤めている学校はK-12レベルの日本語教育を行っているワイオミング州で唯一の学校です。しかも、キャスパー地区には日本人が6人ほどしかいません。他のエリアに派遣されているJ-LEAP(日本語指導助手派遣プログラム)の同僚に比べると事情がずいぶん違いますが、滞在中は私にしかできないことをやりたいと思っています。地域のコミュニティと協力しながら、高校生だけでなく、そのご家族、友人、地域住民の方たちなど、ワイオミング州に住む人たちに日本語に興味を持ってもらえるようにしたいです!

これまでアメリカ文化についてたくさんのことを学んできました。これからももっといろいろなことを学べると思うととても楽しみです。日本に帰国したら、アメリカで得たすばらしい経験を日本で私の生徒になるであろう未来の生徒たちともシェアしたいです。

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