雑誌『をちこち(遠近)』
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Feature Story ―今日も世界のどこかで

今日も誰かが、世界と日本の橋渡しをしています。
各地で活動するアーティストや作家、研究者から現地直輸入のエピソードを紹介。街角の様子から仕事で出会った人たちの横顔まで、さまざまなストーリーをお届けします。

2017.3.30New

草の根交流を通して日米の人と人との架け橋に
(JOIプログラム15周年事業報告)

日本では現在、海外の人々と相互理解を図ることを目的としたさまざまな交流活動プログラムが用意されています。国際交流基金日米センターとアメリカの非営利団体ローラシアン協会が共同で実施している「日米草の根交流コーディネーター派遣プログラム」もその一つ。英名が「Japan Outreach Initiative」であることから「JOI=ジョイ」と呼ばれるこのプログラムは、日本への関心と理解を深めてもらうため、地域に根差した交流に取り組むコーディネーターを日本からアメリカに2年間派遣するもので、2002年の開始から2017年で15年目を迎えます。2016年10月には15周年の節目に合わせ、「地域における国際交流の価値について」と題する座談会が国際交流基金日本語国際センターで開催されました。今回はJOIコーディネーターの活動と、座談会でのパネリストたちの提言を紹介します。

2017.3.23New

鈴木康広が結んだ「近所」と「地球」

2016年9月に開催した「ロンドン・デザイン・ビエンナーレ 2016」は、世界37か国が参加するデザインの国際展です。その日本代表として選ばれたのは、日常の発見や記憶をテーマにコンセプトからデザインを造形していくアーティストの鈴木康広さんです。近年、美術館での大規模個展を経験し、自らの立ち位置を再確認できたと語る鈴木さんは、ビエンナーレが提示した「Utopia by Design」というテーマに対して、「近所の地球」という言葉で応えたといいます。 鈴木さんが考える「近所」「地球」とはいったい何でしょうか? 日本代表のキュレトリアル・アドバイザーを務めた川上典李子さんと共にビエンナーレを振り返ります。

2017.2. 8

蔡國強が日本の美大生に伝えたいこと
― 国際交流基金賞 受賞記念講演レポート

破壊と創造を司る火薬をもちいたダイナミックな表現と、深遠なコンセプトを共存させる現代美術家、蔡國強。「国際交流基金賞」2016年度の受賞者のひとりに、同氏が選ばれました。この賞は1973年から毎年、学術・芸術などの文化活動を通じて国際的な相互理解や友好親善に貢献する個人・団体に贈られています。 ご本人の希望により、受賞記念講演会は多摩美術大学で学生たちを対象に開かれました(2016年10月20日、多摩美術大学八王子キャンパス)。会場のレクチャーホールは、通路まで埋まる超満員。蔡さんの温かい人柄と、アーティストとしての信念が伝わる講演の様子をレポートします。

2017.1.31

欧州の「宗教的マイノリティ」への取り組みから学ぶべきこと

中東における紛争は今なお続き、戦火を逃れ越境する難民の問題は解決の兆しを見せていません。他方、欧州におけるテロの脅威も終息していません。そこに横たわるのは、宗教、特にイスラームを巡る問題であり、欧州の人々にとっては、日本で暮らす人々が想像する以上に喫緊の課題となっています。今回、欧州評議会の「インターカルチュラル・シティ」のセミナー「Tackling prejudice and engaging with religious minorities」へ参加したことにより、それを強く実感できました。

2017.1.16

日系人が最多のブラジルで日本語教育はどう息づいてきたのか

その数約160万人と、海外で日系人が最も多く居住する国、ブラジル。日本人移住が始まった1908年から長い間「継承日本語教育」が重視されてきましたが、日系人の世代交代が進むにつれ、「継承語」ではなく「外国語」としての日本語教育へと変わってきています。そのブラジルで、ブラジル日本語センターは1985年の設立以来、日本語教師と学習者の支援、日本文化の普及に努めてきました。また、日系人の多い南米諸国での日本語教育の促進にも貢献しています。その功績により、このたび2016年度 国際交流基金賞を受賞。去る10月20日、ブラジル日本語センター理事長の立花アルマンド敏春さんによる「次世代のための日本語教育の現状と課題―ブラジルの若者たちにとっての日本語と日本文化」と題する受賞記念講演会が、東京外国語大学で開催されました。

2016.11.10

リオから東京へ:上を向いて歩こう~Olha pro céu~
日本ブラジル共同制作ポップスコンサート

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、リオ・デ・ジャネイロ・オリンピック・パラリンピックの開幕に先立ち、2016年7月29日、30日に日本ブラジル共同制作ポップスコンサート「上を向いて歩こう~Olha pro céu(オーリャ・プロ・セウ)~」をリオ・デ・ジャネイロで開催しました。本コンサートには、日本からは東京スカパラダイスオーケストラ、マルシアが、ブラジルからは、実力派として高い人気を誇る歌姫ヴァネッサ・ダ・マタとラップ界を代表するエミシーダが加わり、日本とブラジルを跨ぐ音楽の架け橋を実現しました。本コンサートの制作に携わり、長年、音楽を通して日本とブラジルを繋ぐ活動をされている音楽・放送プロデューサーの中原仁氏に、現地でのコンサートの様子をご寄稿いただきました。

2016.10.11

ストリートダンサーが見た、ブラジル ~No Borders~

国際交流基金サンパウロ日本文化センターは、2016年7月に行われた第19回日本祭りにあわせて、日本人ストリートダンスユニットHilty & Bosch(ヒルティ・アンド・ボッシュ)を招へいし、日本祭り会場とサンパウロ美術館(MASP)でダンス公演を開催しました。結成19年目を迎え、これまで30カ国以上でストリートダンス・パフォーマンスを行ってきたHilty & Boschに、今回訪れたファヴェーラ(貧民街)での現地の子供たちとのダンス交流と各会場で行われたダンス公演についてご寄稿いただきました。

2016.6. 1

「違うこと」から生まれるコミュニケーションのかたち

今年3月、国際交流基金の主催で、「科学と文化が消す現実、つくる現実―フィクション、制度、技術、身体の21世紀―」が行われました。これは、ヴァーチャルリアリティ(VR)や人工知能(AI)などの先端技術の研究・普及によって変わりつつある〈現実〉の見え方を、5つの視察・ワークショップ・講義から考えるというものです。「ミッション・プロジェクト」という当基金内の公募企画で、日本に留学中の外国人大学院生・研究者が参加しました。その4回目の講義に登壇したのが伊藤亜紗さんです。東京工業大学リベラルアーツセンター准教授の伊藤さんは、近著『目の見えない人は世界をどう見ているのか』や、ワークショップ「視覚のない国をデザインしよう」での取り組みを通じて、目の見えない人や耳の聞こえない人がどんな身体感覚を持ち、どのように世界を把握し関係を結んでいるのかを研究しています。伊藤さんが研究の過程で触れた様々な事例を挙げ、視覚や知覚についての講義が行われました。時に参加者との対話も交えつつ、やがて浮かび上がってきたのは、障害を持つ人、持たない人のあいだの差異だけではなく、誰もが持っている先入観や価値観の多様性、イメージのバリエーションの豊かさでした。

2016.5.10

さまざまな日本の生活

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、「翻訳出版助成プログラム」を通じて、過去40年余りにわたり、日本に関する図書の海外出版を支援してきました。出版された図書のジャンルは古典文学、現代文学、歴史、社会学、政治、経済から文化論に至るまで多岐にわたり、その言語は50を超えます。2012年からは、日本の現代社会をよりよく理解するための良書を"Worth Sharing―A Selection of Japanese Books Recommended for Translation "という冊子にまとめ、海外の方々に紹介する試みを開始しました。第1号「日本の青春」、第2号「日本の地方」、第3号「日本の愛」に続き、第4号となる今回のテーマは「日本の生活」です。現代日本社会に生きるさまざまな人びとが織りなす人間模様を描いた20冊を選定しました。第4号の発行に寄せて、選書委員のお一人である尾崎真理子氏に寄稿いただきました。

2016.4.25

日本と外国の「市民」を結ぶ先進的な国際交流活動

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は1985年に国際交流基金地球市民賞を創設以来、毎年、日本と外国の市民同士の相互理解や連携、共生を深めることを目指し国際文化交流に取り組んでいる団体を表彰しています。2015年度は全国から134件の応募と推薦があり、選考の結果、東京都のNPO法人「Peace Field Japan(ピース・フィールド・ジャパン)」、大阪府の公益財団法人「山本能楽堂」、兵庫県のNPO法人「神戸定住外国人支援センター」に授与されました。これら3団体の活動と授賞式での各代表者の受賞コメントをあわせてご紹介します。

Twitter - @Japanfoundation