ローマ日本文化会館
ローマでは、伝統ある「ローマ歌劇場」や建築家レンゾ・ピアノの設計による、大中小3つのホールと10近くのイベントスペースを擁する「アウデトリウム」などでの大規模な施設でのイベントから、小さなジャズクラブや教会でのコンサートに至るまで無数のコンサートが連日行なわれています。
そうしたなかで、ローマ日本文化会館では、たとえ小規模であっても、ここでしか聞くことのできない音楽に触れてもらえるようなコンサートにしたいと考え、毎回企画を練っています。
昨年は、ピアニスト黒田亜樹さんとローマ・サンタチェチリアオーケストラのクラリネット首席奏者アレッサンドロ・カルボナーレさんらによるコンサート「JAZZの探求」を開催しました。ジャズ・ロックバージョンの「くるみ割り人形Nutcracker」ならぬ「NutRocker」や、ジャズバージョンのブラームスのクラリネットソナタなど、おそらくここでしか聞くことができないような曲の数々に、満員の会場は何度も沸きました。また、普段、展覧会を行なっているスペースに座席を設置して開催した和太鼓とパーカッションのユニット「ヒダじんぼ」コンサートでは、座席150に300名以上が詰めかけて、会場は大変な熱気で大いに盛り上がり、大変な人の波と盛り上がりで、コンサートは大成功に終わりました。日本が、伝統的な音楽である邦楽はもちろんのこと、あらゆるジャンルの音楽・演奏者を生み出し、そのいずれもが高いレベルにある点に、あらためて感心させられました。
この春から夏にかけては、4月23日の尺八と三味線による邦楽コンサートを皮切りに、津軽三味線と太鼓の民謡ユニット「つるとかめ」とサックスの名奏者坂田明さんの異色の組み合わせによる「つるとかめ+坂田明」コンサート、バイオリンとピアノのデュオ「ヴァディム・チジク 船越清佳」リサイタル、そして締めくくりには、女性4人のアカペラグループ「XUXUシュシュ」によるジャズコンサートを予定しています。
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