「外国人の私が日本語で仕事をするということ」〈1〉
異なる言葉と文化を越え
リアルな感情をありのまま届ける
アマンディーヌさんが語る日本の魅力と国際交流の未来
「ボンソワールTV」アマンディーヌさん&玄徳さん インタビュー

2024.10.30
【特集082】

二人並んでこちらを見ているアマンディーヌさんと玄徳さん

フランス人のアマンディーヌさんと日本人の玄徳さんによる国際カップルYouTuberが、日本の魅力を山形県酒田市から国内外に広く発信するYouTubeチャンネル「ボンソワールTV」。再生回数100万回超えの動画を数多く配信し、2024年9月現在でチャンネル登録者数65万人とその数を伸ばし続けています。

フランス出身のアマンディーヌさんは来日6年目にして、巧みな日本語コミュニケーション能力はもちろん、日本文化への深い理解、そして感性豊かな表現力で幅広い視聴者からの絶大な支持を得ています。今回の特集「外国人の私が日本語で仕事をするということ」では、日本で仕事をする外国人にとって、日本語での日常生活や仕事そのものが大きな挑戦である中、フランスで生まれ育ったアマンディーヌさんがどのように日本語に出会ってスキルを習得し、日本での生活や現在の活動に生かしているのか、そして二人がどんな考えで動画をつくり続けているのかを語っていただきました。

生まれた時からはじまっていた、日本への長い旅路

インタビューに答える二人

アマンディーヌさんが日本語と出会ったのは生まれて間もない頃。歳の離れたお兄さんがもともと日本語のアニメを観たり、日本文化に触れていたりした影響で、彼女の耳にも自然と日本語が届いていたと言います。

「赤ちゃんの時からいつも日本語や日本文化に囲まれている環境でした。兄と一緒にいるといつも日本語が聞こえてきて、私にとって他国の言葉というより「もう一つの母国語」のような感覚だったんです。小学生の頃は、まだカタカナやひらがなを文字というよりも絵ととらえていて、兄の日本語の教科書を見ながら描いて覚えることからはじめました。例えば『ま』という字を真似して描いてみたり、兄にテストしてもらったりして遊んでいました」

流暢な日本語でそう語る彼女の笑顔から、幼少期から好奇心いっぱいだったことが垣間見えます。そんなアマンディーヌさんが本格的に日本語の勉強をはじめたのは、11歳の頃でした。

「中学生になった頃には言葉をある程度知っていたけど、文法や細かい意味を理解するのはまだまだ難しくて、もっと知りたい、本格的に勉強したいと思うようになりました。そんな時、お父さんに言われたのが『楽器を習うか、日本語を学ぶかどっちにする?』という選択肢。ピアノもやりたかったのですが、将来のことを考えて『日本語にします』と答えました。そして、中学校時代から大学へ進学するまで7年の間、週に1度、車で1時間ほどの日本語教室へ通い続けることになったのです」

日本留学で直面した「敬語」という大きな壁。

アマンディーヌさんは15歳と17歳の時にそれぞれ1か月間、日本への短期留学を経験しています。そして大学生の時に日本へ1年間交換留学し、日本語をさらに深く学びます。大学留学時には既にネイティブに近い自然な発音でクラスメイトたちを驚かせるほどの語学力を身につけていた彼女ですが、そこで直面したのは日本文化特有の「敬語」という大きな壁でした。フランスでは日常会話を中心に学んでいたため、敬語についての知識はほとんどなかったのです。

「フランスで教えてくれていた日本人の先生が、敬語は日常的には使わないからと教えてくれなかったんですよ。だから日本へ来た途端、大学の先生や先輩、アルバイト先でも敬語を使わなければならない状況になって、ものすごく焦りました。敬語でなくても大丈夫な方もいますが、嫌がる先輩も当然います。敬語の使い方を間違えると、余計に失礼になったり、不快にさせてしまったりするかもしれないから、本当に必死で勉強しました」

日本で人間関係を築くためにも敬語は重要なスキルで、彼女にとって大きな課題だったと語ります。1年間の留学期間終了後には日本で生活することを決め、携帯電話の販売会社へと就職しました。

日本語に込められた「おもてなし」の心に感動。

アマンディーヌさん近影

入社後、彼女は顧客の電話対応を担当することとなりました。

「私は発音の訛りが少なかったこともあって、電話に出ると完全に日本人と話してると思われることが多かった。電話って相手の顔が見えないから仕方ないんですよね。対応を間違えるとそのままお店の評価につながるから、本当に緊張しました。例えばお客様が自分の苗字を漢字で伝えてくれることがあっても、私にはその漢字がわかりません。ですから入社後3か月くらいはずっと、『その漢字はこう』『次はこう対応しようね』『そこは間違ってるよ』『ここがダメ』と先輩に指摘してもらいながら、徹底的に電話対応の練習ができたことは、今思えばとてもいい訓練になりました」

苦労があった一方で感動体験もありました。アマンディーヌさんが感銘を受けたのは日本語に込められた「おもてなし」の心です。ビジネスの場面でも日常でも、相手を傷つけないために思いやりのある表現を一言プラスするという日本語文化は、彼女にとってとても新鮮な発見でした。

「フランス語や英語では、たとえ丁寧な話し方をしたとしても、日本でいう『謙遜』のニュアンスはないんですよ。あくまで対等な関係性です。日本語では、相手がどう感じるかを考えながら言葉を選びますよね。例えばビジネスメールを返すときでも、『この契約は受付できません』とストレートに書くと冷たく感じます。『難しいと思われますが、』『恐縮ですが、』といった、ちょっとやんわりとした一言をつけ加えて相手に配慮するんです。こうした言葉のやりとりにも日本人の思いやりやおもてなしの心が感じられて、本当に感動しました」

今となってはすっかり日本人的なコミュニケーション感覚が身に染みついたアマンディーヌさん。フランス語でのメールの際には、要件だけで終わるメールを冷たく感じて「絵文字をつけようかな」「怒ってると思われないかな?」と心配になるほどだといいます。

日本文化の魅力を地方から伝えるYouTuberとして。

Youtubeの画面キャプチャ

日本語での生活に慣れてきた頃、アマンディーヌさんに大きな転機が訪れます。大学在学中から付きあっていた玄徳さんと結婚することとなったのです。そして夫である玄徳さんから「夫婦でYouTubeをやろう!」という提案がありました。

「お互いに違う仕事をしていると、二人でいられる時間や家族と過ごす機会がどうしても少なくなってしまってました。何か二人でできる仕事はないかと考えて、かねてから注目していたYouTubeなら気軽にはじめられるんじゃないかと彼女に持ちかけました。アマンディーヌははじめ、『YouTuberはいつまでも続けられる仕事ではないし、人前で話すのも自信がない』と渋っていたんですよ。でも、フランスで暮らす家族への思いも大きく影響して、YouTubeをはじめることとなったのです」と玄徳さんは語ります。

玄徳さん近影

「彼からYouTubeを提案された時は、フランスにいる私のお父さんが体調を崩していた時期と重なっていたんです。仕事はいつでも変えられるけど、私のお父さんは一人だけ。大事な家族には会える時に会いに行かなきゃ絶対にダメだと思いつつ、仕事は簡単に休めない。確かにYouTubeなら玄徳と一緒にいられる時間も長いし、動画撮影のためにフランスの家族にも会いに行ける。そんな環境をつくりあげることが、私がYouTubeにチャレンジした一番の理由でしたね」とアマンディーヌさんも当時を振り返ります。

こうして2021年にYouTubeチャンネル「ボンソワールTV」がスタート。アマンディーヌさんと玄徳さんの国際カップルYouTuberとしての歩みがはじまりました。

スタートと同時に、玄徳さんの故郷である山形県酒田市に拠点を移し、地域に密着した生活や文化を中心に発信してきたボンソワールTV。紆余曲折ありながらも、アマンディーヌさんが日本文化の魅力やフランスと日本の文化の違い等を日本語で発信するというスタイルを確立し、さまざまな動画を企画・撮影してきました。そして2022年3月、玄徳さんとアマンディーヌさんは酒田市から「酒田北前大使」に任命され、酒田を中心に日本文化の魅力を伝える活動にますます力が入ります。

「外国人の間では以前から、なぜか日本への旅行がバズっているんですよ。でも、王道の観光スポットだけを見て、言葉がわからないままレストランで食事をして、文化をちゃんと理解しないで帰ってしまうことが、すごくもったいないなと思っていました。私が高校で留学してきた時はホストファミリーとほとんどの時間を過ごしたので、ローカルの人と一緒にいろいろな場所へ出かけて『これは何ですか?』『この料理はどうやってつくるのですか?』等と、常に疑問を投げかけながら日本文化を深く理解することができましたし、観光地をまわって帰るだけの旅行よりもその方が10倍楽しむことができます。そう、本当の日本文化に入り込めたような気持ちになるんですよ。だから私たちのYouTubeチャンネルでは、観光地でない場所やローカルな飲食店を紹介して、できるだけリアルな日本を感じてもらうことを大切にしながら動画を制作しています。真の日本文化を体験できるのは、観光地ではなくやっぱりローカルな場所です。地元ではお店の人が一生懸命に料理の説明をしてくれたり、温かく迎えてくれたりして、感動する体験がたくさんできます。SNSでは「バエる」観光地ばかりが注目されがちですが、地方には知られていない素晴らしい文化がまだまだたくさんあるので、それをどんとんと伝えていきたいと考えています」

日本での体験が夢につながる、架け橋プロジェクト。

Youtube すごい!パリでランドセルを背負ったらの画面キャプチャ

番組の中でも特に力を入れているコンテンツが「来日密着プロジェクト」です。日本への熱い思いやかなえたい夢がある人々を日本に招いて、日本でさまざまな体験をしてもらいながら夢をサポートするこのプロジェクトは、海外の方に本当の日本を体験してもらいたい、日本で夢をかなえてほしいという、玄徳さんとアマンディーヌさんの思いからはじまりました。

子どもの頃からの私の夢である『日本に住むこと』は、今こうして実現できたわけですが、それは私一人でかなえたのではありません。応援してくれた家族、日本語の先生、ホストファミリーのみなさん、玄徳とその家族、そのほかたくさんの人のおかげで今ここにいられるのです。だから今度は私がみんなに恩返ししたいという思いもあって、このプロジェクトをはじめました。日本で夢をかなえたい、何かやりたいことがあるけど、誰に聞けばいいのか、どうすれば体験できるのかわからないという人にも手を差し伸べて、夢につながるかもしれない第一歩をサポートしてあげたいなと思っています。私たちと一緒に日本を体験することで得た何かを、その人の人生に生かすことができたら嬉しいですね」

2024年8月時点で、アマンディーヌさんのお母さんを含む5組のフランス人を日本に招いて、さまざまな日本文化を体験したり日本のものづくりにチャレンジしたりする様子に密着してきました。ボンソワールTVならではの、ほかのどこにも体験できないプログラムが人気を呼び、視聴者の注目もますます高まっています。

自分のためではなく、みんなが嬉しい気持ちになる動画を!

「フランスでいじめを受けた経験がある女性も、後悔を抱えていた男性も、日本でランドセルをつくりたかった女性も、『日本に来て自信がついた』『後悔を解消できたから、次へ向けて一生懸命がんばれる』「夢の第一ステップになった」と、みんなが日本で何かを得て、これからの生き方に影響するような体験ができたようです。私たちの動画は、自分たちのためだけのものではなくて、参加してくれるゲストや視聴者のみなさんが嬉しい気持ちになって、勇気に変えられるようなものであったらいいなと思っています」

常に地元酒田市の地域の人々、そしてプロジェクトに参加する人や動画を観る人の気持ちを考えながら企画制作するボンソワールTV。65万人以上の視聴者に支持され続けている理由は、そこにあるのかもしれません。

異なる言葉と文化を越え、リアルな感情をありのまま届ける。

Youtube 初来日母の願いを叶えてみたの画面キャプチャ

ボンソワールTVの動画は、当然のことながら撮影後に編集作業が伴います。そこで重要な役割をするのが、視聴者の心に響く字幕です。最近はフランス語での動画が多いため、アマンディーヌさんがフランス語から日本語に翻訳した文章を、玄徳さんがさらに短い文章へ凝縮して字幕にするという共同の作業があります。1本の動画をつくるのに1週間以上をかけて試行錯誤するという翻訳字幕に対する姿勢について、玄徳さんはこう語ります。

「フランス語特有のニュアンスがありますから、ただ直訳するだけではダメだと痛感しています。しかも動画の尺にあわせてひと目でパッと読める日本語にするのは本当に難しいんです。アマンディーヌから『文章に気持ちが足りない』と言われることがよくあります。感情のニュアンスを失わずに気持ちをのせたまま、いかに短い文章でストーリーのエッセンスが視聴者さんに伝わるか、効果的な字幕にできるかを考えて編集しています。実は過去に、テロップ専門の人に仕事を依頼したこともありますが、いくら日本語ができるフランス人であっても、フランス語が堪能な日本人であっても、結局アマンディーヌよりできる人はいませんでした」

そして、視聴者へ真に響く字幕や効果音をつけて動画をつくり上げていく中で、二人が最も気を配るのは動画の「自然さ」。効果音やテロップが派手になりすぎたり過剰になったりすると、テレビ番組のようなつくられた演出の印象を与えてしまうからです。

「あくまでも自然に撮れた映像や、登場するゲストが感じたことを、そのまま動画として流したいと考えています。リアルで自然な感情を視聴者にも感じ取ってもらいたい。だからコンテンツのサムネイル(タイトル画像)も、動画中のスクリーンショットをそのまま使っています。つくられたシーンを撮影し直すようなことは絶対しないようにしているんです。フランス人ゲストが体験した気持ちに誇張や偽りが加わることなく、ありのままに配信することを心がけています」

向かい合って立つ(右)玄徳さんと(左)アマンディーヌさん

最近のボンソワールTVの視聴者は、日本人にとどまらず、フランスに住む国際カップルも増えているといいます。

「例えば奥さんが日本人で旦那さんがフランス人の場合、言語や文化の違いを自分たちの子どもに学ばせるために見せているようです。ハーフの子どもは自分がフランス人なのか日本人なのかわからないと思うこともあるけど、『ボンソワールTVを見て、どっちでいてもいいよね、と思った』というメッセージをいただいたことがあります。私たちの動画を見ることで、文化に違いや偏見があっても、『みんな同じ人間なんだよ』『人と人の交流なんだよ』という思いにつながっていくといいなと思っています」と玄徳さんとアマンディーヌさんは語ります。

フランスと日本の小学校で、自然と国際交流がはじまった。

Youtube フランスの小学校1年間!日本について学んだら?の画面キャプチャ

ボンソワールTVの影響は、動画の中だけにとどまりません。来日密着プロフェクトをきっかけに、フランスと日本の小学校の間で、自然発生的に国際交流がはじまったケースがあります。

「私たちの動画にゲストとして参加したフランス人男性が、帰国後に勤務したフランスの小学校で、ボンソワールTVと一緒に『日本文化を紹介する』という動画企画を立ててくれたんです。おにぎりをつくったり、折り紙をしたり、日本のさまざまな文化を紹介すると、フランスの小学生たちに大好評でした。そして動画の最後で校長先生が「ぜひ、日本の小学校と交流しましょう」と呼びかけると、ある日本の小学校が手を挙げて連携することになったんです。日本からは東京オリンピックのマスコットや日本のお菓子等がいろいろ届き、フランスからはパリオリンピックのマスコットを送ったそうです。今は、お互いの国のマスコットたちを交換留学生に見立てて、遠足等さまざまな異文化アクティビティを一緒に体験し、その体験を日記に書いて、それを毎月交換するという壮大な交換日記をしているんですよ。子どもたちはすごく楽しみにしているそうです。これはとってもいいアイデアですよね。私たちの活動が日本とフランスの架け橋となって、両国の子どもたちの間で異文化への理解を深める、新しい国際交流の芽をはぐくむことができれば嬉しいですね」

目指すは現在のフィールドを越えて、世界へ。

Youtube 日本人化した結果初めてハワイに行ったら...70代父・初海外の画面キャプチャ

日本に対して具体的な夢を持つ外国人を応援する「来日密着プロジェクト」を続ける一方で、アマンディーヌさんにはもう一つの夢があるといいます。それは、以前から胸に抱いていた「世界旅行」という新たなフィールド。ただ観光地をめぐって自分たちが楽しむだけでなく、現地のローカルな文化や人々と深く交流して、視聴者にそのリアルな魅了を伝えたいといいます。

「来日密着プロジェクトも世界旅行も、彼女の原動力となっているのは、純粋な好奇心と新しい発見や感動体験に対する期待だと思います。それがボンソワールTVの今とこれからにつながっていくんですね」と玄徳さんも未来を語ります。

彼らの動画は単なる体験映像ではなく、ゲストや視聴者はもちろん、つくっている彼ら自身にも感動を与える「物語」として、ひとつひとつの動画にドラマが息づいています。言葉はもちろん、異なる文化を体験する人の感情を丁寧に映し出しながら、その間に橋という絆を架ける。その背景には、日本とフランスという異なる文化への深い理解と愛情、そして「関わる全ての人が楽しめるものを」という誠実な思いが貫かれているのです。フランスと日本、そして世界をつなぐ大使として、これからも発見と感動に満ちた新たな物語を紡いでいくことでしょう。

室内で並んだたって正面を見ている右:玄徳さんと左:アマンディーヌさん

【をちこち編集部:編集後記】
インタビューを通じて印象的だったのは、玄徳さんとアマンディーヌさんの情熱と誠実さ。フランス人である彼女の目に映る日本は、私たち日本人が日常で見過ごしがちな「特別」なものなのかもしれません。そして、SNSでの情報発信やコミュニケーションが普及している時代ならではの国際交流の新しい在り方と、それに自然体で取り組んでいる二人の姿にも新たな時代の息吹を感じました。独自の目線で捉えた日本を多くの人々に伝え広げるボンソワールTVの活動から今後も目を離せません。

取材場所から望む酒田市の遠景

Youtubeチャンネル ボンソワールTV
山形県酒田市在住の国際カップル、フランス出身のアマンティーヌと日本出身の玄徳によるYouTubeチャンネル「ボンソワールTV」。2024年9月時点でチャンネル登録者数65万人。「外国人から見た日本のよさ!」という目線で、日本人にとって当たり前なことであっても海外から見ると素晴らしいところを紹介する。日本文化の魅力やフランスと日本の文化の違いについて、「来日密着企画」や「観光Vlog」、「フランス人母の日本旅行記」等さまざまな切り口で動画配信している。

撮影協力:日和山 小幡楼 ヒヨリベーカリー&カフェ

日和山 小幡楼 ヒヨリベーカリー&カフェの入り口側から見た外観

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