上海万博、日本館にて若手アーティストが邦楽公演!

佐治 智
国際交流基金
海外事業戦略部 海外事業課

2010年6月7日(月)~10日(木)の4日間、上海万博の日本館イベントステージにて、日本人若手アーティスト6名による邦楽公演、および国際交流基金日中交流センターの「中国人高校生長期招へい事業」を素材とする映像「中国人高校生が見た日本」の上映を行いました。

日本の伝統楽器による邦楽公演

中国・上海で開催中の上海万博は、万博史上最大の面積・パビリオン・イベント数を誇り、7,000万人の入場者が見込まれています。日本館は「こころの和・わざの和」という出展テーマを掲げ、3つのゾーンで日本の文化や技術を紹介しています。


国際交流基金は、「日本のうた囃子 〜唄、笛、三味線、太鼓による日本の響き〜」と題し、6名のアーティストで5種類のプログラムを組み、4日間で計29回の公演を行いました。太鼓を打ちながら唄うという独特のスタイルが海外でも評価の高い、木津茂理さんを中心に、笛、三味線、太鼓のアーティストが毎回創意を凝らしたステージを披露しました。「竹田の子守唄」に客席から中国語で合唱が沸き起こる場面もありました。観客の言葉などから約8割が上海市以外からの来場者と推測され、日中以外の国・地域からの観客の姿も見られました。老若男女問わず、1日に繰り返し来場するリピーターもいて、「日本人は今も伝統楽器を演奏しているのか?」などの質問も出ました。出演者は「いい演奏には『好(ハオ)!』と掛け声をかけてくれるなど、お客さんの反応がよかったのが、うれしいですね」と話していました。

中国高校生の日本留学体験ドキュメンタリー映像上映

公演の前には、国際交流基金の招へいで1年間日本に留学している中国人高校生が、日本での異文化体験や挑戦について日本語で語る映像「中国人高校生が見た日本」(中国語ナレーションと中国語・英語字幕つき)を上映しました。秋田に留学した中国人高校生が初めて「なまはげ」に触れるシーンなど、観客は日本の風俗習慣に熱心に見入っており、ときには会場から笑い声や歓声も起こりました。この映像は、国際交流基金が運営する日中交流コミュニティサイト「心連心」にてご覧いただけます。

万博という機会を通じて、中国の各地から来場した人々に日本文化に触れる機会を提供するとともに、長期的な日中関係を支える基礎として、若い世代の交流を促進する重要性をアピールできました。映像と公演を合わせて約20分間の催しに、約200の客席は満席、毎回立見も出て、4日間で約6,000名の来場がありました。

国際交流基金は、上海万博関連事業として、9月に「日本人とキャラクター展」、10月に「都市と建築展」の上海市内での開催も予定しています。

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