諏佐 由有子
文化事業部 企画調整チーム
2009年7月2日から5日にかけて、ジャパンファウンデーションパリ日本文化会館では、世界の若者に人気のアニメやファッションなど日本のポップカルチャーを多角的に紹介する「ジャパン・ポップカルチャー・フェスティバル」を開催しました。
フェスティバルはオープニングイベントのLaforet KAWAII Collection in Parisと題するファッションショーで開幕。フランスでも注目を集める原宿ファッションを代表する10ブランドを紹介し、モデルには外務省から任命された「ポップカルチャー発信使」(通称カワイイ大使)の青木美沙子さんと木村優さんも登場しました。デザイナーを交えたトークショーや、ファッションリーダーとしても話題を集めるチェロ・ヴォーカリスト分島花音さんのミニライブも行ないました。
開場の1時間前から、入場整理券を得ようと会館受付前には長蛇の列が。パリ日本文化会館は観光名所として有名なエッフェル塔のすぐ近くにあり、普段から会館前を多数の観光客が行き来しています。その流れの中から華やかなロリータファッションに身を包んだ若い人々が次々と現れては会館に入ってきました。中には、このイベントの為にはるばる東欧のスロベニアから来たという女性客もいました。
ファッションショーに来場する若者たち
会場となる大ホールはフランスのファッション業界関係者やジャーナリストなども出席し、満席に。軽快なダンスミュージックが流れ、カラフルな映像が舞台に映し出される中、フランスのモデルたちと一緒に登場したカワイイ大使の木村優さん、青木美沙子さんは、本場原宿の雰囲気を客席に伝え、観客から大きな拍手を浴びていました。パリジェンヌたちの原宿ファッションに関する知識は非常に豊富で、パリには原宿ファッション専門のブティックもあるそうです。
フェスティバル2日目からは、日本を代表するアニメ5作品を上映。劇場版「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」(京田知己監督)、「バスカッシュ!」(河森正治プロジェクト・ディレクター)、新作劇場アニメ「宮本武蔵-双剣に馳せる夢-」(西久保瑞穂監督・石川光久エグゼクティブ・プロデューサー)の3作品については、上映の前後に監督・プロデューサーらの講演を実施し、話題作のクリエイターとフランスの観客との交流が実現しました。質疑応答では、登場人物やストーリーに関することだけでなく、技術的なことにまで踏み込んだ質問があり、日本のアニメに対するフランスでの関心の高さが伺えました。
アニメ上映会で舞台挨拶をするクリエイター
クリエイターにサインをもらうファン
サインを手にとても嬉しそう!
他にもフェスティバル期間中には「アニメーションと武道の精神」(「戦国BASARA」など人気アニメ映画の原画複製パネルの特別展示)、「マンガと日本語」コンテスト受賞作品の展示を行ない、こちらも好評を博していました。
「マンガと日本語」コンテスト受賞作品の展示風景
「マンガと日本語」コンテスト受賞作品から
「ジャパン・ポップカルチャー・フェスティバル」のレポートがブログに掲載されています