稲田 充弘
(ニューヨーク日本文化センター)
JP GIRLS NYC (Photo by Romi Uchikawa)
今回の東日本大震災に関しては、アメリカの主要メディアでも地震発生直後から緊急ニュースとして大々的に報道されました。その後も、次々と大物キャスターが日本入りし、連日にわたって震災番組が放送されるなど、しばらくは日本の震災報道一色といった状況が続きました。
瞬く間にニューヨーク在住の日本人コミュニティを中心に支援の動きが始まり、早くも翌日には地下鉄の駅構内に多くのアーティストが集まっての募金活動が行われました。その後もタイムズ・スクエアやグランド・セントラル駅、ユニオン・スクエアなどで募金やメッセージを集める人々の姿があり、また毎日いくつものコンサートやファンド・レイジング・パーティーなどのチャリティー・イベントが開催されています。
しかしこうしたイベントの情報は、フェイスブックやツイッターを通じて続々と舞い込んできため、混乱も生じ、せっかくの企画がうまく伝わらない状況になっていました。そこで、同僚や友人と共にネット上に溢れているイベント情報を収集し、日にちや種類ごとに整理して提示するウェブサイト「NY Cares for Japan」を立ち上げました。とにかくイベントが目白押しだったため、当初の予想を遥かに上回る反響があり、この一ヶ月の間に150件近いイベント情報が掲載され、1万7千にも及ぶアクセスがありました。
地震発生から一ヶ月を過ぎた今でも、依然として数多くのイベントが企画されています。全ては把握しきれませんが、一つ一つに日本に対する善意が籠っているものなので、少しでも多くの情報を掲載したいと考えています。このウェブサイトには、主にニューヨーク在住者向けのイベント情報を提供していますが、日本の方にも是非ご覧いただきたいと思っています。
遠く離れたニューヨークからできることは募金であって、最終的に日本に届くのは、お金、あるいは金額という数字になってしまいます。しかし、ニューヨークの人たちが、どのようにして、どんな思いでそのお金を集めたのかというメッセージも、このサイトを通じて日本の方に伝えられたらと願い、それが復興への勇気に繋がることを期待しています。
NY Cares for Japanに掲載されている情報には、チャリティイベント、寄付情報などのほか、メッセージを撮影した動画や投稿ウェブサイトなども含まれている。以下に、ウェブサイトにも掲載されていた活動を紹介したい。
メッセージを集める「JP GIRLS NYC」のメンバー(Photo by Atsuko Tanaka)
折鶴を折ったり、国旗にメッセージを集める活動が、ニューヨーク中で見られた。
パフォーマンスを通じた寄付活動も。(Photo by Kenji Mori)
こちらは、こどもたちが「がんばれニッポン!」とはげましてくれる動画「Ganbare Nippon」