2008年度の後半は引き続き「日仏交流150周年」の一環としてさまざまなイベントを開催しました。10月22日から2009年1月末まで開催の「WA-現代日本のデザインと調和の精神」展は、主として2000年以降の日本の製品デザイン約160点を「和」という概念のもと展観するという内容でしたが、テーマの日常性や展示品の多様さが魅力となり、マスコミからも多数の取材を受けるなど好評を博しました。
音楽・舞台公演としては、前号でお知らせしたイベントのほか、工藤重典とクレモン・デュフールによるフルート・コンサート、琉球舞踊公演、フェスティバル・ドートンヌ共催による「ウィットマン、細川」コンサート、そして「J-Dance」シリーズとして森山開次や大門四郎の公演などを開催しました。そのほか、恒例の映画事業や食文化事業、生活文化紹介事業などの多くの事業を実施して日仏150周年を盛り上げました。
2009年度の上半期は、このように盛り上がりを見せた日本文化への幅広い関心を大切にしていきたいと考えています。4月からは、日本の武術・武道の歴史を紹介する海外巡回展覧会「武道の精神」を開催しますが、これに関連して武術や武道をテーマとした映画会や講演会、デモンストレーション・ワークショップ、シンポジウム、さらには漫画・アニメなどにまつわる事業も展開。日本文化の多様性とおもしろさをフランスのさまざまな層に引き続き伝えていくとともに、知的な対話の場としてのパリ日本文化会館ということも考えながら、事業を展開していきます。