ベトナム日本文化交流センターは2005年5月に実施された「ベトナムに対する文化交流使節団」の提言および2006年11月のAPEC開催時に行なわれた日越首脳会談での安倍元総理の発言を踏まえて、2008年3月10日に開設されました。センターは日本語学習者に対する支援とベトナム政府が推進する中等レベルの日本語教育導入に協力するなど、日本語事業を中心に、言語とは不可分の日本紹介事業を適宜、計画していきます。
2008年は、日越外交関係樹立35周年にあたり、日越両国で、さまざまな交流事業が展開されましたが、ジャパンファウンデーションは、「日越友好音楽祭」、「自然に潜む日本展」、「日本映画祭」を.開催してこの周年事業を盛り立てました。日本研究分野でも、35周年事業の一環として、国内外の日本研究者を集めて開催された、ハノイ国家大学附属人文社会科学大学の国際シンポジウムやハノイ大学で開催された国際シンポジウムを支援しました。
センターでは、日本語を学ぶ中学生のための「日本語ゲーム大会」、「子供の玩具展」などのほか、3つの写真展を開催しました。それらは、ハノイ在住の写真家・勝恵美氏の「TSUNAGARI・つながり・NOI KET」、ベトナムのジャーナリストViet Van氏の「太陽の色」、ハノイ在住の邦人44名による「私の好きな、ハノイ」ですが、いずれの写真展も注目を集め、お互いの眼でお互いの国を眺める視点に立つことで、新たな発見があったという声をたくさんの方からいただきました。
その他の事業としては、8月に日本とは朱印船貿易時代より歴史的な係わりのある、ベトナム中部のホイアン市において開催された、「ホイアン日本祭り」に協力して、「日本の世界遺産」写真パネル展を開催しました。今後とも、ハノイ、ホーチミンといった大都会だけでなく、その他の地方都市においても文化交流事業が展開できるよう、パワーアップしていきたいと思います。