ソウル:「横尾忠則ポスター展」と「CQN日本映画傑作選」

ソウル日本文化センター

topic_0711_korea.jpgソウル日本文化センターでは、国民大学校ゼロワン・デザインセンターと共同で、8月30日から9月30日まで「横尾忠則ポスター展」を開催しました。横尾忠則氏は現在生存する日本の芸術家の中でもっとも成功し、世界的な名声を持つグラフィックデザイナー・アーティストの一人です。今回の展示会では、横尾氏が自らの死とモダニズムデザインとの決別を宣言した1965年から最近までのポスター作品を中心に取り扱い、ゼロワン・デザインセンターが1965年から1998年まで、ソウル日本文化センターが1999年から2007年までの作品を展示しました。また、展示会のオープニングでは、横尾氏の作品に造詣の深い富山県立近代美術館の片岸昭二主任学芸委員と韓国人評論家との対談会「日本現代グラフィックデザインの動向と横尾忠則の作品世界」を実施しました。今回の展示会は、横尾忠則氏の韓国初の個展であり、日本の大衆文化と現代デザインの流れを韓国に紹介するよい機会となりました。

また、ソウル日本文化センターは、9月7日よりシネカノン・コリアと共同で、同センターが所蔵する韓国語字幕付16mmフィルムを用いて、日本の映画史を代表する作品をシリーズで上映する「CQN日本映画傑作選」をはじめました。場所は、韓国影像振興委員会から芸術専用館として指定されたCQN明洞第1館です。第1回目としては、日本が排出した世界的な巨匠・今村昌平監督の回顧展を9月から10月末日にかけて毎週金曜日に開催しました。

1958年に『盗まれた欲情』でデビューした今村監督は、1960年代には大島渚監督とともに日本のニューウェーブをリードし、世界的にも評価され、『盗まれた欲情』(1982年)と『うなぎ』(1997年)でカンヌ国際映画祭パルム・ドール(グランプリ)を受賞しています。今回の回顧展は8作品の上映となりますが、今後も、さまざまな特集を組み、その内容に応じて日本から映画監督を招いて韓国の映画関係者と対談を行うなど、多彩なイベントを企画していく予定です。

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